聖光学院中 第1回入試の理科とは
聖光学院中 第1回入試の理科は、物理・化学・生物・地学の4分野からバランスよく出題される一方で、問題文の長さ、情報量、初見設定への対応が非常に重い入試です。
大問の前半では、基本知識や比較的取りやすい問題が出ることもあります。
しかし後半に進むにつれて、長いリード文、実験データ、見慣れない単位、複雑な条件設定をもとに考える問題が増えていきます。
そのため、聖光学院中 第1回入試の理科では、
・長い文章から必要な条件を拾う
・図や表に整理して考える
・初見の設定をいつもの理科に落とし込む
・難問に時間を使いすぎない
・取るべき問題を確実に拾う
ことが重要になります。
聖光学院中の理科は、単に知識量を問うテストではありません。
膨大な情報を前にしても崩れず、手を動かして整理し、限られた時間の中で判断する力が求められる入試です。
この記事でわかること
この記事では、中学受験理科専門講師・木ノ下翔が、聖光学院中 第1回入試の理科対策について保護者向けに整理します。
・聖光学院中 第1回入試 理科の出題傾向
・聖光学院中 理科で差がつく力
・受験生がつまずきやすいポイント
・過去問の使い方
・第2回入試の過去問の扱い
・難問を深追いしない判断
・noteと理科の伴走の活用方法
第1回入試を中心に、何を見て、どう復習すればよいかを確認していきましょう。
聖光学院中 第1回入試 理科の出題傾向
聖光学院中 第1回入試の理科は、物理・化学・生物・地学の4分野からバランスよく出題されます。
分野の偏りは極端ではありませんが、年度や大問によって、情報処理の重さにはかなり差があります。
よく見られる特徴は、次の通りです。
・4分野からバランスよく出題される
・大問前半は基本知識や取りやすい問題がある
・後半に進むほど条件整理や計算が重くなる
・問題文が長く、情報量が多い
・初見の単位や設定が出る
・図を書かないと状況が見えにくい
・時間配分と取捨選択が重要になる
題材としては、てこ、浮力、水溶液、溶解度、熱量計算、天体、気象、生物の知識、実験考察などが出題されます。
また、坪量やデニール、絶対等級、津波の速さ、百人一首や社会科的な知識に関わる題材など、小学生が普段のテキストではあまり見慣れない設定が出ることもあります。
ただし、見た目が初見でも、使う考え方は割合、速さ、比例、浮力、てこ、溶解度、熱量計算など、今まで学んできた理科や算数の考え方に落とし込めることが多いです。
聖光学院中らしさは「長文と初見設定」
聖光学院中 第1回入試の理科で特に意識したいのは、長文と初見設定です。
問題文が長く、会話文や実験説明の中に、解くための条件が散らばっています。
そのため、ただ文章を読んでいるだけでは、どこを使えばよいのかわからなくなります。
大切なのは、問題文の中から、
・何が起こっているのか
・どの条件が使えるのか
・どの数値を比べるのか
・何を図に書くべきか
・どこから計算を始めるべきか
を拾い出すことです。
聖光学院中の理科では、「知らないテーマだから解けない」と考えるのではなく、「この問題は、今まで学んだ何に似ているのか」と考える姿勢が必要です。
初見の問題に見えても、実はいつもの理科に戻せる問題があります。
そこに気づけるかどうかが、大きな差になります。
聖光学院中 第1回入試 理科で差がつく力
聖光学院中 第1回入試の理科で差がつく力は、大きく分けると次の5つです。
・条件整理力
・図や表、グラフを読み取る力
・初見設定を基本パターンに落とし込む力
・計算処理力
・時間配分と取捨選択の力
特に重要なのは、条件整理です。
水と油の二層に入った木片に働く浮力、てこと浮力の融合問題、複雑な水溶液の計算、熱量計算、天体や気象の初見計算などは、頭の中だけで処理しようとするとすぐに限界が来ます。
まずは、手を動かすことです。
・状況を図にする
・力の向きを書く
・表の数値を比べる
・グラフの折れ目を見る
・比例関係を探す
・問題文の条件を余白に書き出す
こうした作業をしないまま、いきなり式を立てようとすると、聖光学院中の理科では崩れやすくなります。
図を書かない子は苦しくなりやすい
聖光学院中の理科でよくあるのが、解説を読めばわかるのに、自分で解くと手が止まるという状態です。
この原因の多くは、図を書かずに頭の中だけで処理しようとしていることにあります。
問題文の情報量が多いので、頭の中だけで全部を抱えようとすると、条件が混ざります。
特に、
・てこ
・浮力
・滑車
・水溶液
・熱量
・天体
・気象
・実験考察
では、図や表に整理する作業が必要です。
「とりあえず、どんな状況になっているのか書いてみる」
これができるだけで、見え方はかなり変わります。
聖光学院中の理科では、きれいな図を書く必要はありません。
必要な条件が見える図を書くことが大切です。
難問に時間を使いすぎない
聖光学院中 第1回入試の理科では、非常に時間のかかる問題が出ることがあります。
たとえば、てこのつり合いをすべて書き出すような問題、複雑な計算を何段階も進める問題、見慣れない設定を読み解くのに時間がかかる問題です。
もちろん、力がある子はそうした問題に挑んでよいです。
しかし、本番では制限時間があります。
聖光学院中の理科は、すべての問題を完璧に解き切ることを目指すよりも、
・取るべき問題
・時間をかければ取れる問題
・後回しにすべき問題
・深追いしなくてよい問題
を分けることが大切です。
難しい問題に時間を奪われて、前半の知識問題や基本計算、後半の取りやすい問題を落とすのは非常にもったいないです。
過去問演習では、答えを合わせるだけでなく、「本番ならこの問題に時間をかけるべきだったか」まで振り返りましょう。
聖光学院中 第1回入試でつまずきやすいポイント
聖光学院中 第1回入試の理科でつまずきやすいのは、次のような場面です。
・問題文が長く、必要な条件を拾えない
・初見の単位や設定に動揺する
・図を書かずに頭の中だけで考える
・てこと浮力の融合問題で状況が見えない
・溶解度や熱量計算で数値処理が崩れる
・天体や気象の初見計算で手が止まる
・難問に時間を使いすぎる
・取るべき知識問題を落とす
・条件の読み落としで計算全体が崩れる
特に注意したいのは、条件の読み落としです。
聖光学院中の理科では、長い文章の中に重要な前提条件が入っていることがあります。
たとえば、密度、割合、温度、速さ、普段より何%低い、といった条件です。
ここを読み落とすと、その後の計算がすべてずれてしまいます。
「何を問われているか」だけでなく、「何が条件として与えられているか」を確認する習慣が必要です。
聖光学院中 第1回入試の過去問はいつから始めるべきか
聖光学院中 第1回入試の理科を本格的に時間を測って解くのは、基本的には6年生の秋以降でよいです。
目安としては、9月から10月以降です。
ただし、聖光学院中の理科は、長文、初見設定、条件整理への慣れが必要です。
そのため、基礎がある程度固まっている子であれば、夏以降に古い年度の問題を対策教材として使う価値はあります。
ここでも、
・過去問として時間を測って解く
・対策教材として問題を使う
この2つを分けて考えましょう。
時間を測る過去問演習では、本番を想定して、時間配分と取捨選択を確認します。
対策教材として使う場合は、長い文章から条件を拾う練習、図を書く練習、初見設定を基本パターンに戻す練習として使うとよいです。
聖光学院中 第1回入試の過去問は何年分解くべきか
第一志望として聖光学院中を受験する場合、最低でも5年分、できれば10年分程度は触れておきたいところです。
聖光学院中の理科は、年度によって題材や難易度に差があります。
そのため、数年分だけでは、聖光らしい問題の幅をつかみにくいです。
過去問を解くときは、点数だけでなく、
・長文を読んで崩れなかったか
・初見設定で手が止まらなかったか
・図を書いて整理できたか
・取るべき問題を取れたか
・深追いする問題を選び間違えていないか
・時間配分は適切だったか
を確認しましょう。
第2回入試の過去問も使うべきか
今回は第1回入試を中心に整理しています。
聖光学院中には第2回入試もありますが、第1回入試の対策を考える場合は、まず第1回入試の過去問を中心に見るのが基本です。
ただし、第2回入試の問題も、長文読解、条件整理、計算処理、実験考察の追加演習として使うことはできます。
その場合も、第1回とまったく同じものとして扱いすぎないようにしましょう。
第2回の問題は、あくまで追加演習です。
まずは第1回入試の過去問で、出題傾向、時間配分、取捨選択の感覚を身につけることを優先しましょう。
過去問の解き直しで見るべきこと
聖光学院中 第1回入試の過去問を解いたあとは、点数だけを見るのではなく、失点の原因を分けることが大切です。
確認したいのは、次の点です。
・知識不足で落としたのか
・条件を読み落としたのか
・図を書かずに崩れたのか
・計算処理でミスをしたのか
・時間配分で失敗したのか
・深追いする問題を間違えたのか
・取るべき問題を落としたのか
同じ不正解でも、原因によって対策は変わります。
知識不足なら覚え直す必要があります。
条件整理のミスなら、問題文への線引きや図の書き方を見直す必要があります。
時間配分の失敗なら、「どの問題を後回しにするべきだったか」を確認する必要があります。
聖光学院中の理科では、解き直しの目的は、全問を完璧にすることではありません。
本番での判断をよくすることです。
保護者が注意したいこと
聖光学院中 第1回入試の理科対策で、保護者が注意したいのは、過去問の点数だけで判断しないことです。
点数が低かったとしても、
・難問で落としたのか
・取るべき問題を落としたのか
・時間が足りなかったのか
・条件整理ができなかったのか
・図を書かなかったのか
・知識問題で失点したのか
によって、意味はまったく違います。
保護者の方が声をかけるなら、
「どの問題に一番時間がかかった?」
「複雑な問題は、図にしてみた?」
「本番なら、この問題は後回しでもよかったかもしれないね」
のように、解き方のプロセスを確認する声かけがよいです。
「何点だったか」だけでなく、「どう解いたか」「どこで止まったか」を見ていきましょう。
理科が得意な子と苦手な子で復習を変える
聖光学院中の理科では、得意な子と苦手な子で復習の優先順位を変える必要があります。
理科が得意な子は、初見設定への対応力を高めましょう。
・長文を読むスピード
・条件を拾う力
・図を書く判断
・複雑な計算の処理
・深追いしない判断
・外算や概算を使う判断
を意識するとよいです。
一方、理科が苦手な子は、いきなり難問を追いかけすぎない方がよいです。
まずは、
・大問前半の知識問題
・基本的な計算問題
・標準的な浮力やてこ
・生物や地学の基本知識
・条件整理すれば取れる問題
を確実にすることが大切です。
難問ばかりを直そうとすると、時間がかかるわりに得点につながりにくいことがあります。
「今できるようにすべき問題」を選んで復習しましょう。
塾の学校別特訓や学校別プリントの使い方
聖光学院中を目指す場合、塾の学校別特訓や学校別プリントを使うことも多いと思います。
その際も、ただ全部を解き直すのではなく、何を身につけるための問題なのかを確認しましょう。
特に見ておきたいのは、次の点です。
・長文から条件を拾えたか
・図を書いて整理できたか
・表やグラフの読み取りができたか
・初見設定を基本パターンに戻せたか
・計算で時間を使いすぎていないか
・深追いしなくてよい問題を追っていないか
・取るべき問題を落としていないか
学校別プリントは量が多くなりがちです。
すべてを完璧にするよりも、聖光学院中の理科で必要になる「条件整理」と「取捨選択」の練習になっているかを見ることが大切です。
noteと理科の伴走の使い分け
中学受験理科研究室では、聖光学院中 第1回入試 理科の大まかな出題傾向や、過去問の使い方、家庭学習の方針を整理しています。
より細かい学習ポイントは、noteで確認できます。
noteでは、年度ごと・大問ごとの学習ポイントや、保護者がお子様に声をかけるときのポイントを整理しています。
・note
一方、実際の解き方や図の描き方、条件整理の手順は、理科の伴走の解説動画で確認できます。
理科の伴走について詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。
実際に解説動画を使って復習を始めたい方は、体験・登録ページをご確認ください。
つまり、
・中学受験理科研究室:全体像をつかむ
・note:年度ごと・大問ごとの学習ポイントを確認する
・理科の伴走:実際の解き方を動画で確認する
・体験・登録ページ:利用開始の案内を見る
という使い分けがおすすめです。
木ノ下翔からのアドバイス
聖光学院中 第1回入試の理科では、見たことのない題材が出ることがあります。
知らない単位が出たり、長い文章が出たり、突然社会科のような話が入ってきたりすることもあります。
そこで慌てないことが大切です。
まず図を書く。
条件を拾う。
表を見る。
数値を比べる。
今までのどの問題に似ているかを考える。
時間がかかりそうなら後回しにする。
取るべき問題を確実に拾う。
聖光学院中の理科は、全問を完璧に解く力だけを見ているわけではありません。
膨大な情報を前にしたときに、どう整理し、どう判断し、どう得点していくかが問われます。
過去問演習では、点数だけに一喜一憂せず、「どの問題を取るべきだったのか」「どこで時間を使いすぎたのか」「どこで図を書けばよかったのか」を確認していきましょう。


