化学の計算で止まる子に、まず「反応の順番」を書いてもらう理由
2026/09/15
中学受験理科・指導の現場から|木ノ下翔
化学の計算で手が止まったら、まず反応を一つずつ書き出し、起こる順番に追いかけます。中和の後に金属を加える問題では、最初に入れた量ではなく、中和で余った分を次の反応に使うことが大切です。
42秒で復習:中和→余り→次の反応
解き直しを始める前に、考える順番を確認しましょう。音声なしで読めるショート動画です。
確認すること:反応ごとに式を書く → 問題文の順番に追う → 何がどれだけ余るかを書く。
動画のあとに、3問で確かめる
中和で使う量、余った物質、次の反応に使う量を順番に書くオリジナル問題です。目安10分。A4・2ページで、問題と解答を分けています。
まず1ページ目を解き、2ページ目の解答と途中の整理を比べてみましょう。
計算の前に、反応の順番を整理する
中学受験の理科で、化学の計算になると手が止まってしまう。授業で見ていると、反応の順番を整理できていないことがあります。
例えば、塩酸と水酸化ナトリウム水溶液を混ぜ、その後にアルミニウムを加える問題。最初に入れた量を、そのままアルミニウムとの反応に使うことはできません。その前に、中和が起こっているからです。
「言葉の式」と「ちょうどの式」を、一つずつ書く
そこで私は、それぞれの反応について「言葉の式」と「ちょうどの式」を書くように伝えています。ちょうどの式には、過不足なく反応するときの量の関係を書き込みます。
反応が二つなら二つ、三つなら三つ。まずは一つずつ書き出します。次に、問題文を読み、起こる順番に追いかけます。
最初の反応で何を使ったのか。どちらが、どれだけ余ったのか。その余りが、次に何と反応するのか。
| 順番 | 書き出すこと |
|---|---|
| ① 中和 | 塩酸と水酸化ナトリウムが、どの量の関係でちょうど反応するか。 |
| ② 余り | どちらが、どれだけ余るか。使った分と余った分を分ける。 |
| ③ 次の反応 | 余った分がアルミニウムと反応して、どれだけ水素が発生するか。 |
「どちらが余るか」で、二通りを考える
今回授業で扱った問題では、塩酸が余る場合と、水酸化ナトリウムが余る場合の両方を考える必要がありました。どちらもアルミニウムと反応して水素を発生させるためです。
水素の量が分かっていても、余ったものを一方に決めつけると、もう一方の場合を見落とします。まず反応を分け、余りを整理すると、考えるべき場合も見えてきます。
習った知識を、自分で使えるようにつなぎ直す
複数の反応を一度にまとめようとすると、何を計算しているのか分からなくなります。反応を分け、順番を決め、余りを書き込む。そこまで整理すると、自分で最後まで解き進められる子がいます。
私が手伝いたいのは、その整理です。すでに習った知識を、目の前の問題で使えるようにつなぎ直していきます。
指導で扱った教材:浜学園 第631回公開学力テスト 小6理科(2025年10月)大問4。本記事は指導方法を紹介するもので、試験紙面・図・解答解説の転載はしていません。
化学の計算で、どこから直すか迷ったら
問題文と、お子さまが書いた式・途中計算を一緒に確認すると、反応の理解、順番、余りの整理のどこで止まっているかを考えやすくなります。
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執筆:中学受験理科専門講師・木ノ下翔
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