習った解き方を思い出す問いかけ
2026/09/12
木ノ下翔の授業から|中学受験理科・個別指導
解けない理由は、知識不足とは限らない
習った解き方を知っていても、目の前の問題で使えるとは限りません。力学の授業で、問題文の意味を取り違え、習った方法を見落としていた生徒がいました。今回は、問いかけをきっかけに解き進められた場面を紹介します。
長さの値と、長さの比が混ざっていた
その生徒は、問題文の意味を十分に捉えないまま解き進めていました。長さをセンチメートルで扱っているのか、それとも長さの比で扱っているのか。その区別が曖昧になっていたのです。
計算を進める前に、その数字が何を表しているのかを確かめる必要があります。長さそのものの値なのか、長さどうしの関係を表す比なのか。式だけを追っていると、こうした基本的な意味を見落とすことがあります。
「支点をどこに決めた?」
また、普段使っているはずの「支点決定法」を、この問題では見落としていました。
「支点をどこに決めた?」
そう問いかけると、習った解き方を思い出し、いつもの手順で考えられるようになりました。今回も、その先は正解まで進められました。
習ったことと、目の前の問題をつなぐ
解けないとき、知識が足りないとは限りません。習ったことを、目の前の問題でどう使えばよいかが見えていない場合もあります。
「前に、こういう解き方をしたことがなかった?」
その問いかけが、今まで習ったことと目の前の問題をつなぐ手がかりになります。私が確かめたいのは、その子がどこで意味を取り違え、何を見落としているのかです。そこを見つけ、習ったことを思い出す手伝いをする。自分で解き進められるようにするための、大切な指導だと考えています。
ご家庭で解き直すときにも
「前に習ったでしょう」で終わらせず、どこまでは分かっているのかを確かめてみてください。今回のような場面なら、「この数字は何を表している?」「どこを支点に考えた?」と、考える出発点を一つずつ確認する方法があります。
問いかけても進めないときには、問題文の意味や解き方そのものの説明が必要かもしれません。思い出す手がかりが必要なのか、理解し直す必要があるのか。その違いを、その子の反応から見ていきます。
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