中学受験理科研究室|天気・1日の温度変化
太陽の高さと気温のピークは、同じ時刻ではない
晴れた日の典型例では、太陽が最も高くなる正午ごろよりも、気温が最高になる時刻は遅れます。入試では、太陽高度は正午ごろ、地温は13時ごろ、気温は14時ごろという関係がよく扱われます。
ただし、これは時刻を必ず当てはめる決まりではありません。天候や風、地面の状態などによって変わる目安です。観測データが問題に示されているときは、そのグラフや表を優先して読み取りましょう。
木ノ下翔の板書で、温まる流れを見る
単元別講座「1日の気温と湿度」から抜粋しました。動画では、太陽の光で地面が温まり、その地面が空気を温める流れを説明しています。
12時・13時・14時は「何のピーク」か
| 調べるもの | 最高になる時刻の目安 |
|---|---|
| 太陽高度 | 正午ごろ(南中時) |
| 地温 | 13時ごろ |
| 気温 | 14時ごろ |
ここでの地温は、晴れた日の地表付近の温度を指します。地中の深さが違えば、温度変化の幅やピークの時刻も変わります。また、太陽の南中時刻は場所や季節によって変わるため、時計の12時ちょうどとは限りません。
動画の板書は、3つのピークの時刻を比べる模式図です。太陽高度の度数と温度の℃を、同じ量として縦の高さで比べる図ではありません。
正午を過ぎても、なぜ温度が上がるのか
基本の流れは、太陽の光が地面を温め、温まった地面から空気へ熱が伝わることです。地面に触れた空気への熱の伝わり方や、空気の動きによって、地表付近の空気が温まっていきます。
さらに、温度が上がるか下がるかは、同じ時間に受け取る熱と失う熱の差で考えます。受け取る熱が減り始めても、まだ失う熱より多ければ、温度は上がり続けます。
- 受け取る熱 > 失う熱:熱がたまり、温度が上がる。
- 受け取る熱 = 失う熱:熱の出入りがつり合う。
- 受け取る熱 < 失う熱:熱が減り、温度が下がる。
単純化して考えると、熱がたまる状態から減る状態へ切り替わるところが、温度のピークです。「受け取る熱が最大の時刻」と「温度が最大の時刻」を区別するのがポイントです。
確認問題3問
以下は、このページの復習用に作成した問題です。元授業の問題をそのまま転載したものではありません。
問1|ピークの順番
晴れた日の典型例で、最高になる時刻が早い順に「気温・太陽高度・地温」を並べてください。地温は地表付近を考えます。
答えと理由を見る
太陽高度 → 地温 → 気温。目安は正午ごろ、13時ごろ、14時ごろです。太陽・地面・空気のつながりと一緒に整理しましょう。
問2|受け取る熱が減れば、すぐ冷える?
同じ時間に受け取る熱を80、失う熱を60とします。ほかの熱の出入りや状態変化は考えません。この物体の温度は上がりますか、下がりますか?数値は共通の単位で表した熱量です。
答えと理由を見る
上がります。差は80−60=20で、受け取る熱の方が多いからです。「20℃上がる」という意味ではありません。温度の上がり方には、物体の種類や量も関わります。
問3|観測結果を読む
ある日の観測表では、気温は12時が28℃、13時が30℃、14時が29℃、15時が27℃でした。この表の中で最も気温が高い時刻はいつですか?
答えと理由を見る
13時。観測した4時刻のうち、30℃が最大です。「いつでも14時」と決めつけず、示されたデータを読みます。この表だけでは、観測していない時刻まで含めた1日の最高気温は断定できません。
太陽の動きと影も、つなげて考える
太陽と影の向き・長さの解説では、太陽の位置と影の関係を整理しています。太陽が高い時刻、影が短い時刻、気温が高い時刻を混同しないようにしましょう。
続き:気温が上がると湿度はどうなる?
水蒸気の量が同じでも、温度が変わると湿度は変わります。気温と湿度の関係・80%から25%になる計算で、飽和水蒸気量を基準に考えてみましょう。
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解説:中学受験理科専門講師・木ノ下翔
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