芝中2026年度第1回理科とは
芝中2026年度第1回理科は、身近な自然や学校での実験を入り口にしながら、表・グラフ・数値を使って考えさせる全5大問の構成でした。
今回の分析では、問題PDFと26分06秒の全問解説動画を照合しています。
- 大問1:伊豆大島を題材にした総合問題
- 大問2:ばねと木片の衝突
- 大問3:脱炭素と塩酸・アルミニウムの反応
- 大問4:太陽高度と地面の明るさ
- 大問5:顕微鏡観察と細胞
芝中理科では、知識を思い出すだけでなく、数値の変化から規則を見つけ、条件に合う処理を選ぶ力が必要です。
この記事でわかること
この記事では、中学受験理科専門講師・木ノ下翔が、芝中2026年度第1回理科について次の内容を解説します。
- 全5大問の出題内容
- 大問ごとの動画タイムコード
- 算数的処理が必要になる問題
- 記述問題で条件を落とさない方法
- 木ノ下FIVEを使った解き直し方
- 芝中を目指す受験生が優先して復習したいポイント
芝中2026年度理科の全体像
全問解説動画の大問別タイムコードは次の通りです。
- 大問1 00:00〜03:36
- 大問2 03:36〜08:41
- 大問3 08:41〜14:58
- 大問4 14:58〜22:36
- 大問5 22:36〜26:06
大問4に最も長い時間を使っています。太陽高度を求め、グラフから照らされる範囲を読み、明るさの逆比へつなげる必要があるためです。
大問1|伊豆大島を題材にした総合問題
大問1は、伊豆大島への旅行を題材に、回遊魚、音、岩石、固有種、油脂、食品保存、浮力と密度を扱う総合問題です。
設問ごとに分野が変わるため、問題文の中から「何を聞かれているのか」を素早く切り替える必要があります。
木ノ下FIVEで見ると、スイカの体積を考える問題では、まず「水に浮く」「重さ3.6kg」という条件を見ます。次に、密度が水より小さいと認識し、密度=重さ÷体積につなげます。3600gより体積が大きくなる必要があると整理して、選択肢を判断します。
大問2|ばねと力学エネルギー
大問2は、ばねの直列・並列と、ばねで押し出された木片の移動距離を扱う物理分野です。
ここで重要なのは、表の数値を単なる比例として扱わないことです。ばねの縮みが2倍、3倍になったとき、木片の移動距離が4倍、9倍になることから、「縮みの2乗に比例する」と認識する必要があります。
最後の問題では、2種類のばねの柔らかさの比を使って、全体の縮みをそれぞれのばねへ分配します。式を立てる前に、どちらのばねがどれだけ縮むかを図に整理することが大切です。
大問3|脱炭素と化学反応の過不足
大問3は、アルミニウムのリサイクルによる電力節約と、塩酸とアルミニウムの反応を扱います。
前半では、割合、大きな数、単位換算を正確に処理する力が必要です。後半では、塩酸とちょうど反応するアルミニウムの量を基準にして、反応した量と溶け残った量を分けて考えます。
蒸発後に残る固体を求める問題では、反応でできた物質だけを見るのでは不十分です。ろ過していないため、未反応のアルミニウムも残るという実験操作までイメージしなければなりません。
大問4|太陽高度と地面の明るさ
大問4は、太陽高度、光が当たる面積、地面の明るさを結びつける問題です。
- 緯度と季節から南中高度を求める
- グラフから光が当たる範囲を読む
- 面積と明るさの逆比を使う
グラフから読んだ長さが何を表しているのか、求めたい量とどうつながっているのかを一段ずつ確認する必要があります。
大問5|顕微鏡操作と細胞
大問5は、プレパラートの作り方、倍率と視野、プランクトン、像の移動方向、葉緑体と細胞を扱います。
顕微鏡の問題は、像の動きとプレパラートの動きを混同しやすい分野です。矢印を使って両者の向きを図にし、問題文が何の向きを聞いているか確認しましょう。
記述問題では、「栄養」「光合成」「動物」「植物」という指定語句をすべて使う必要があります。知識が正しくても、指定条件を落とすと得点になりません。
芝中2026年度理科で差がつく力
- 表やグラフから比例・2乗比例・逆比を見抜く力
- 化学反応の限界量と溶け残りを分ける力
- 記述の指定語句や形式条件を最後まで確認する力
芝中理科は、知識と計算を別々に扱う試験ではありません。理科の現象を理解したうえで、算数的な処理へつなげる必要があります。
木ノ下FIVEを使った解き直し方
解き直しでは、正解を書き写すだけでは不十分です。
見る
問題文、図、表、数値、単位、指定語句のどこを見るべきだったかを確認します。
認識する
ばね、過不足、太陽高度、顕微鏡など、どの典型構造に当たるかを言葉にします。
つなげる
既習の公式や知識だけでなく、前の設問でわかったこと、表の規則、算数の比例関係へつなげます。
整理する
図、表、比、式、矢印を使って、条件を処理できる形へ変えます。
解く
最後に計算、選択、記述へ進み、単位や指定条件を確認します。
木ノ下FIVEとは|初見の中学受験理科を解く5つの思考ステップで詳しく説明しています。
受験生の復習で優先したいこと
まず大問2・大問3・大問4を解き直してください。この3題には、芝中理科で必要になるデータ処理、比例関係、単位換算、過不足、複数段階の処理がまとまっています。
次に大問5で、顕微鏡の向きと指定語句を使う記述を確認します。大問1は、各設問を「どの単元の知識を使ったか」で分類すると復習しやすくなります。
保護者・指導者の方へ
点数だけでなく、どの段階で止まったかを確認してください。
- 必要な数値を見つけられなかった
- 何の典型問題か認識できなかった
- 知識と表の数値をつなげられなかった
- 条件整理はできたが計算で誤った
- 答えは出たが指定条件を落とした
同じ不正解でも、原因によって次に行う練習は変わります。芝中の過去問は、木ノ下FIVEのどの段階でつまずいたかを確認する教材としても有効です。
木ノ下翔からのアドバイス
芝中2026年度第1回理科は、「知っている」から「使える」へ移れるかを問う問題が多い年度でした。
特に大問2から大問4では、問題文や表から規則を見つけ、複数の処理を順に重ねる必要があります。
解説を読んでわかった状態で終わらず、最初に何を見るか、何の問題だと認識するかを自分の言葉で説明できるところまで戻してください。


