中学受験理科研究室|解説:木ノ下翔
二酸化炭素の出入りが0でも、光合成は行われている
グラフが0だからといって、光合成をしていないとは限りません。この授業で扱うグラフの0は、光合成による二酸化炭素の吸収量と、呼吸による放出量がつり合った状態です。最初に、縦軸が何を表しているかを確かめましょう。
暗いときのアと、差し引き0のイは違う
動画のアは、光の強さが0の点です。光合成は行われず、呼吸による二酸化炭素の放出が表れます。一方、光が当たっているイでは、光合成と呼吸がどちらも行われています。
イでグラフの値が0になるのは、吸収と放出の量が同じだからです。外との二酸化炭素の出入りを差し引きすると0になりますが、植物の中で何も起きていないわけではありません。
見かけの吸収量に、呼吸で放出した分を戻す
同じ時間・同じ単位で比べると、次の関係になります。
光合成による本当の吸収量 = 見かけの吸収量 + 呼吸による放出量
たとえば、見かけの吸収量が8、呼吸による放出量が3なら、本当の吸収量は11です。11吸収したうち3を呼吸で放出するので、外から見ると8吸収したことになります。
暗いときの測定値から呼吸量を読み取る問題では、比べる時間や温度などの条件と、呼吸量を一定として扱ってよいかを問題文で確認します。
確認問題:0の意味を言葉にしよう
- 光が当たっているのに二酸化炭素の出入りが差し引き0です。光合成をしていない、と言えますか?
- 同じ時間で、見かけの吸収量が8、呼吸による放出量が3でした。本当の吸収量はいくつですか?
- 光合成による吸収量が5、呼吸による放出量が7なら、外との出入りはどうなりますか?
答えと考え方を開く
①言えません。このグラフのイでは、光合成による吸収と呼吸による放出がつり合っています。
②11です。見かけの8に、呼吸で放出した3を足します。
③差し引き2の放出です。吸収より放出が2多いためです。吸収を正の値で表すグラフなら、値は−2になります。
※確認問題の数値は考え方を練習するための例です。同じ時間・同じ単位で測ったものとします。
動画で図の動きを確かめる
動画は木ノ下翔の単元別講座「光合成の速さのグラフ」から抜粋し、見出しと要点を付けたものです。この記事の確認問題は復習用に作成しています。
塾の教材に戻って、もう一度解いてみる
同じ考え方が、いま使っている教材のどこに出てくるか確かめましょう。「理科の伴走」は、塾教材や入試問題の解説動画で家庭での解き直しを支えるサービスです。対応教材・回を教材マップで確認できます。


