中学受験理科研究室|解説:木ノ下翔
浮力は、押しのけた液体の重さに等しい
浮力の大きさは、物体が押しのけた液体の重さに等しくなります。これがアルキメデスの原理です。「物体そのものが何gか」と「水中にどれだけ入っているか」を分けて考えましょう。
水中にある部分の体積を見る
一部だけが水中に入っているとき、押しのけた水の体積は、その水中にある部分の体積です。水面より上の部分まで計算に入れないようにします。
全部が水中に入っていれば、物体の体積全体が押しのけた水の体積になります。ここでは水が入り込まない物体を考えます。
100cm³の水を押しのけたら
水1cm³の重さを1gとして考える問題なら、100cm³の水の重さは100gです。したがって浮力は100g重になります。g重は力の単位で、100gの物体にはたらく重力と同じ大きさを表します。
一般には、液体中の体積に、その液体1cm³あたりの重さをかけて、押しのけた液体の重さを求めます。水以外の液体なら、問題文にある値を使います。
「浮いて静止している」は別の条件
浮力を求める原理と、物体が静止するためのつり合いは分けて考えます。物体が水に浮き、糸や手で支えられずに静止している場合は、上向きの浮力と下向きの重力がつり合います。
この条件なら「浮力=物体の重さ」とできます。しかし、糸でつるしている物体では、糸の張力もはたらきます。どんな場合でも浮力を物体の重さと同じにするのは誤りです。
確認問題:使う体積と条件を見分けよう
水1cm³の重さを1gとし、水が入り込まない物体を考えます。
- 水中にある部分の体積が40cm³のとき、浮力は何g重ですか?
- 体積100cm³の物体のうち、60cm³が水中に入っています。浮力を求めるときに使う体積は、100cm³と60cm³のどちらですか?
- 重さ80gの物体が、ほかから支えられずに水に浮いて静止しています。浮力は何g重ですか?
答えと考え方を開く
①40g重。押しのけた水40cm³の重さは40gです。
②60cm³。水中にある部分を使います。
③80g重。静止していて、浮力と重力がつり合うためです。
動画で板書と説明を確かめる
動画は木ノ下翔の単元別講座「浮力」から抜粋し、見出しと要点を付けたものです。確認問題は復習用に新規作成しています。
塾の教材に戻って、もう一度解いてみる
水中にある部分に色を付け、物体にはたらく力を矢印で描いてみましょう。「理科の伴走」は、塾教材や入試問題の解説動画で家庭での解き直しを支えるサービスです。対応教材・回は教材マップから確認できます。


