小5 演習問題集 第12回 水溶液の濃さ 学習のポイント
2026/05/20
1. まとめてみよう(基礎知識の整理)
水溶液の性質や溶解度、濃度計算に関する超重要事項の確認です。
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水溶液の定義と性質: 水溶液は透明であることが絶対条件です(無色である必要はなく、硫酸銅や塩化銅のように色がついているものもあります)。時間が経っても溶質が沈殿して分離することはありません。
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溶解度と飽和: 一定量の水(通常100g)に溶ける溶質の最大量を溶解度といい、限界まで溶けた状態を飽和(飽和水溶液)と呼びます。
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温度による溶解度の変化: 固体: 一般に温度が高くなるほどよく溶けます(例:ホウ酸)。ただし、食塩(塩化ナトリウム)は温度が高くなっても溶ける量がほとんど変わりません。また、例外として消石灰(水酸化カルシウム)は温度が高くなると溶ける量が減る性質があります。 気体: 温度が低く、圧力が高いほどよく溶けます(例:炭酸水、アンモニア、塩化水素)。
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濃度の定義: 濃度(%)は、「水溶液全体の重さ(溶液)分の溶けているものの重さ(溶質)」で表されます。
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溶質の取り出し方(結晶化): 温度を下げて結晶を出す方法(ホウ酸など溶解度変化が大きいものに有効)と、水を蒸発させる方法(食塩など溶解度変化が小さいものに有効)を使い分けます。顕微鏡で見た結晶の形(ホウ酸=六角形、食塩=立方体、硫酸銅=青色の結晶、ミョウバン=八面体)も頻出です。
2. 基本問題
基礎知識の定着と、シンプルな計算パターンの習得を目指すセクションです。
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水溶液の性質の区別: 液体同士(アルコールと水など)は無制限に混ざり合うため溶解度の限界がありません。また、気体を多く溶かすには「冷やす」「圧力をかける」が鉄則です。
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基本の濃度計算: 溶液の合計(水+溶質)を分母にすることを忘れないようにしましょう。 公式のイメージ: 水 140g + 食塩 20g = 全体 160g。 $\frac{20}{160} \times 100 = 12.5\%$
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水溶液の密度と重さ: 濃い食塩水ほど密度が大きく、同じ体積なら重くなります。逆にアルコール水溶液は濃いほど密度が小さくなります。
3. 練習問題
少しひねった計算や、グラフ・表の数値を正確に読み取る応用力を養うセクションです。
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溶解度表の基準化: 表の数値は基本的に「水100gあたり」を基準にしています。問題の水が200gや50gになっている場合は、まず「水100gなら何g溶けるか」を書き出してから、水の量に合わせて倍計算(2倍や0.5倍)をするクセをつけましょう。
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濃度の変化と加水(薄める計算): 濃度を $35\%$ から $10\%$ に薄める( $\frac{2}{7}$ 倍にする)場合、全体の重さは逆に $\frac{7}{2}$ 倍(3.5倍)にする必要があります。増えた分(2.5倍分)が加えた水の量になります。線分図を描いて「全体(100%)に対して溶質が何%か」を視覚化するとミスが減ります。
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天秤法(割合の利用)による濃度計算: 2つの異なる濃度の水溶液を混ぜ合わせる問題では、食塩の総量から攻める方法のほか、混ぜ合わせる重さの比(例:150gと250g = $3:5$)の逆比( $5:3$ )を利用して、グラフ上の距離(面積図や天秤のバランス)から一発で濃度を導き出すテクニックが非常に有効です。
4. 発展問題
問題文の条件を精査し、複数のステップを踏んで論理的に解き進める最難関セクションです。
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沈殿(析出)の条件分岐: 溶解度の差を利用した問題で、温度を下げたときに「どちらの物質が先に結晶として出てくるか」を2つのパターンで仮定(消去法)して検証します。「食塩が先に出てきたと仮定すると数値が矛盾するから、塩化カリウムが正解だ」といった論理的思考が求められます。
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析出量からの逆算: 「17gの結晶が出てきた」という条件から、引き算をして「現在の温度で溶けている量」を求め、そこから現在の水の量を逆算します。 計算のポイント: 水100gあたりの溶解度比(例:40℃なら〇g、20℃なら△g)を基準に、実際の水溶液の重さの変化(何倍になっているか)を正確に掛け合わせていきます。
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煩雑な分数計算の処理: 発展問題では、割り切れない複雑な分数計算(例: $\frac{52950}{1241}$ など)が登場します。途中で小数に直して四捨五入するのではなく、最後の最後まで分数の形のまま計算をキープし、最終ステップで一気に割り算(または四捨五入)を行うことで、計算のズレや無駄な労力を防ぐことができます。
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